ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行
ア行
<エリーシャ王国>(えりーしゃおうこく)
親<帝国>派の国。ミリア皇后の出身国であり、<帝国>とは友好な関係を築いている。
御印(おしるし)
皇室が持ち物などに名前の代わりに印す印のこと。植物を図案化したものである。
ちなみにエフィラルド皇太子の御印は「梔子(くちなし)」。
カ行
懐郷病(かいきょうびょう)
いわゆる、ホームシック。月影では誰一人としてならない、不思議な病。
穹盧(きゅうろ)
<フェリタン>の一般的な住まい。組み立てや解体が容易で、天幕のようだが、
中に家具を入れたりして、住み心地はよい。モンゴルの「ゲル」を想像して欲しい。
梔子(くちなし)
エフィラルド皇太子の御印。初夏に白い花をつける低木。香りが強い。生薬にもなる。
梔子は「口無し」にも通じるので、皇太子の御印には相応しくないかとも思ったが、
花言葉が「喜びを運ぶ」「優雅」「洗練」等で、邪悪なものを追い払うとも言われているので決めた。
猊下(げいか)
高位の神官や僧につける敬称。今現在<帝国>でこの敬称を受けるのは、
神官長であるイリェヴィーナだけである。
公爵(こうしゃく)
貴族の爵位。公・候・伯・子・男の五爵位の一番上位にあたる。
<帝国>には八人の公爵がおり、それぞれ公領を治める。いわば知事のようなもの。
侯爵(こうしゃく)
貴族の爵位。公・候・伯・子・男の五爵位の二番目にあたる。
同じ侯爵家の中でもヴィオラ家は対<フェリタン>の要として格は高い。フェンタール家も侯爵家である。
サ行
始祖(しそ)
魔術を体系立てたと言われるトゥーガ=デ=アウルに贈られた称号。
守護獣(しゅごじゅう)
<フェリタン>の者が生まれた時から一生を守ってくれると言われる精霊。
生まれた一週間後に老師の占によって決まる。主に動物から選ばれる。
水晶(すいしょう)
呪具。魔術がこめられているようで、身に着けた相手に干渉する性質を持つ。
普段は無色透明だが、力を発する時には深紅に染まる。
西方諸国同盟(せいほうしょこくどうめい)
<大陸>の西半分を占める数十の国々の総称。またその国々が結んだ同盟のこと。
<帝国>とは建国以前から敵対関係にあるが、<帝国>建国後は大きな戦は起こっていない。
単に「西」と呼ぶこともあるが、これは<帝国>建国以前の名残である。
タ行
チュルエ文体
親<帝国>派の国の一つ、<ヨーラ公国>のチュルエ王朝時代(約五百年前)の文体。魔術語とも。
チュルエ王朝は別名”魔術王朝”と呼ばれるほど魔術が盛んだった。
現在でも魔術書はこの文体で書かれることが多い。ちなみにかなり独特で習得は難しいとされている。
<帝国>(ていこく)
<大陸>の東半分を支配する大国。その歴史は長く、千年帝国とも呼ばれる。
皇帝の直轄領と八つの公領からなる。
<帝都>(ていと)
<帝国>の首都。「すべては<帝都>に始まり、輝く」とまで賛美される流行の発信地でもある。
ナ行
ナーイェン祭(なーいぇんさい)
<フェリタン>の祭。<フェリタン>全土から全部族の旅に耐えられる者が集まる大祭。
弓や馬術、武術の腕を競ったりする。
ハ行
ハーレー山脈(はあれえさんみゃく)
<帝国>と<フェリタン>の間に横たわる、長く高い山脈。その険しさは獣さえ拒むと言われる。
天然の防護壁。
<白紙の古文書>(はくしのこもんじょ)
<帝国>に伝わる古文書。鎖が月に絡まった絵が描かれた表紙で、その名の通り中は白紙である。
カリスン博士の研究によると、魔術が掛かっているらしい。
ハレンヒルダ(はれんひるだ)
ヴィオラ侯爵が治める街。ハーレー山脈が唯一拓けた平地に位置する、<フェリタン>に対する要塞都市である。
<フェリタン>(ふぇりたん)
<帝国>の北方に位置する国の名であり、民族名。その最大の特徴は褐色の肌と琥珀色の瞳。
<帝国>とは遥かな昔から戦を幾度となく続けてきたが、その原因は伝わっていない。
マ行
魔術師(まじゅつし)
魔力を持った者が修行をし、魔術を使えるようになった者のことを言う。
今は物心つく頃に修行に出し、十数年修行を積まないとなれないという理由で、不人気な職業である。
ヤ行
ラ行
<リデロの書>(りでろのしょ)
伝説の魔術書。これを手に入れたものは、魔力がなくとも魔術を使えるようになるといわれる。
<帝国>の者ならば子どもでも知っているおとぎ話に登場する。
ルト(ると)
<帝国>初代皇帝。また「東の暁」と呼ばれることも。その功績に敬意を表し、代々皇帝位を表す語となった。
レト(れと)
<帝国>第二代皇帝。ルトの息子を意味し、皇太子を表す語となる。
ワ行